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2003.09.26「住宅特集」
 
バリアフリー/動作の負担を軽減へ 


立ち上がるときに手をつくことができる棚と、手すりを備えたトイレ


風呂場の手すりは使用者の体格や障害の度合いに合わせて、適切な位置を選ぶことが大切

  手すり設置、段差解消など
デザイン性も向上、細部にわたり工夫

 高齢者や幼児など家族全員が安全で、快適に暮らすため、動作の負担を軽減して身近な危険を取り除く「バリアフリー住宅」。各住宅メーカーは敷居などの段差を解消し、手すりを設置するなどバリアフリー対応に取り組んでおり、バリアフリー化は定着しつつあるようだ。

 機能性とともにデザイン性も向上。より優れた快適性を追求する工夫は細部にわたっている。
 「段差の少ない、手すりを備えたバリアフリー住宅は、もはや当たり前」と話すのは積水ハウス秋田営業所。
 同社は階段をより上り下りしやすくするため、踏み面の奥行きを住宅金融公庫の基準の二十センチよりさらに大きい二十八センチにしている。
 手すりの設置位置や角度も、京都にある総合住宅研究所で研究し、実際に高齢者に使用してもらうなど、体の負担をできるだけ軽くするように設定。販売時に使用者の身長に合わせて手すりの高さを調節するなど、体格や障害の度合いに合わせて対応する。
 このほか、視力の弱い使用者にも押しやすい大きなスイッチボタンや、開け閉めのしやすいバー型のドアノブ、幼児の目の高さに位置する手すりの角に丸みを持たせるなど快適性を求め、万が一の事故を防ぐ工夫は細部にわたる。
 「より快適な生活を実現するための工夫は、どんどん進化を遂げている。どの機能が必要か、要望を業者にしっかりと伝えることが必要」と同社。
 長く暮らす家にするには、将来をにらんだバリアフリー化が欠かせない。同社は階段や廊下など、将来手すりをつけられるように、あらかじめ壁を補強することも提案している。

 ほとんどの住宅メーカーは現在、住宅金融公庫が金利を優遇する基準をクリアした住宅を取り扱っている。▽フロアの段差解消▽廊下や部屋の出入り口などの通行幅の確保▽こう配の緩やかな階段▽浴室や階段への手すりの設置―といった条件だ。
 県が県内の金融機関と提携して融資する「県住宅建設資金制度」には、バリアフリー住宅の新築や改修を対象にした項目もあり、県建築住宅課のホームページから閲覧することができる。
庭造り/生活に合わせアレンジ 

洋風素材を取り入れた「和風」の庭など固定観念にとらわれない庭造りも目立ってきた
  施主参加で個性的に
和風テイストにも人気

 ガーデニングブームが広がり、庭造りに関心が集まっている。雑誌やインターネットなどで情報量が豊富なこともあり、趣味や癒やしの空間として、庭造りに重点を置く人も目立ってきた。

 「ここ数年で、『眺める庭』から『使う庭』へ形が変化してきた」と話すのは手形造園土木(秋田市)。ガーデニングブームなどの影響で造園業者が庭全体の設計や外枠づくりなどを行い、植栽は施主が担当する「施主参加型」の庭が増えているという。
 自宅の庭で収穫の喜びを味わいたいと、「ミニ菜園」をつくる人も多い。松美造園建設工業(秋田市)は「昔は庭の中で畑と花壇が分かれていた。最近は、菜園を庭のデザインの一部に取り入れる人が増えている」と話す。
 日本古来の庭の良さを見直し、生活スタイルに合わせてアレンジする顧客も目立ち始めた。「固定観念にとらわれず、洋風の庭の素材を和風庭園に持ち込んだ『新しい和風』の庭づくりを希望する人も増えてきた。顧客の発想が豊かになったと感じる」と同社。
 洋風庭園に使う樹木のエゴノキやヤマボウシなどを、男鹿石や鳥海石、水鉢などを使った和風の庭に取り入れる顧客もいるという。雑誌やインターネットなどで多様なデザインの庭を目にする機会が増え、自分なりのイメージで庭造りに臨む人も増えているようだ。
 気に入った庭を造るポイントは、事前に計画を立てておくこと。新築住宅で庭を造る場合、住宅を建てることに手いっぱいで、庭まで気が回らない人も多い。
 庭の工事に取り掛かり始めた後で、十分なスペースを確保していなかったことに気付き、希望通りの庭を実現できないケースもある。
 「『箱庭を造る』『居間にテラスを付ける』など、敷地のどの場所に、どういう庭を造るか、大まかな計画を立てておくだけでも失敗しない」と同社はアドバイスする。
 限られた敷地内に、家族の車二、三台分の駐車スペースを確保したいというニーズもある。
 木村造園(秋田市)は車を止めていないときに庭として楽しめるように、玄関前のアプローチと駐車スペースを兼ねたデザインなどを提案している。