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2002.09.27「住宅特集」
 
庭造り/生活に合わせ、快適空間を 

パーゴラ(屋根)付きウッドデッキを設けるなど庭造りにも個性が反映されてきた


敷石でアプローチを作り、空間に広がりを出した庭り
  施工主参加型で個性
 これまでは家の内外装ばかりが注目されがちだったが、最近はマイホームの顔としてガーデニングに対応した庭や門、アプローチなど外構への関心が高まっている。雑誌やインターネットなど情報量が豊富なこともあり、自分の生活スタイルに合った快適空間として庭造りに重点を置く人も目立ってきた。

 「高いブロック塀や門扉を避け、外部に対して開放的なオープン外構が今や主流」と語るのは秋田市の松美造園建設工業。その上で、自分のスタイルにあった庭造りをするため自然石やレンガ、まくら木などの素材を利用する人が増え、配置などデザインも多様化している。
 これは庭に対する意識が「見せるため」から、最近はウッドデッキを設けて外で食事をするなど「生活の場」へと変化してきたためだという。
 「仕事が忙しく手のかからない庭がいい」「退職したので、ゆっくり庭いじりを楽しみたい」などユーザーの好みはさまざま。同社では打ち合わせを通じて、個々の生活スタイルに合った庭を提案している。
 しかし、どのような庭造りにも共通するポイントは「水はけを良くしたり、土壌改良するなど見えない部分をしっかり整えること」(同社)。また、寒冷地という土地柄に配慮し、落雪と陽光の当たり方に注意して植木を配置することも必要だ。
 風の強さなどは同じ地域の中でも、建物の配置などで微妙に変わるが、逆に庭木の配置によって室内外の気温や日当たりを変えられるため、夏涼しく、冬暖かく過ごせる庭造りも可能になるという。

 一方、庭造りの流行が変遷していく中で、根強い人気があるのが芝生。同社では雑草を取ったり、水や肥料を与えるなど手入れが大変であることを説明し、部分的に使うことを勧めている。
 16平方メートルから33平方メートルほどの庭を扱うことが多いという秋田グリーン工房(同市)は「新築後2、3年で依頼に来る人が多い」と話す。
 「どんなに狭い庭でも、和風にも洋風にも仕立てることは可能」と同社の猪股和夫社長。高い木と低い木を組み合わせ、遠近感を出すことで庭を広く見せたり、レンガや敷石の使い方で広がりのある空間を演出することもできる。
 両社とも施主参加型の庭造りを行っており、庭全体の設計や花壇の外枠造りまでは行うが、植栽は施主や家族にしてもらう。ガーデニングブームで自分で植えたいと希望する人も多いという。
 きれいな庭を維持するために必要なのは、やはり手入れ。両社は「家と違い、庭は完成して終わりではない。植物を移植したり手をかけて維持するもの。手入れをしているうちに庭への愛着も強まっていく」と話している。

バリアフリー/住宅の細部まで配慮 


トイレの手すりも使いやすい形のものを適切な位置に設置することが重要


転倒の原因となる廊下との段差を解消した和室


歩行リズムを乱さず確実に方向転換できるように、1段目4段目を幅広くした曲り階段

  将来への備えも必要
 ちょっとした段差につまずいての転倒、階段での転落事故、血管を収縮させ脳卒中などを引き起こすトイレや浴室での急激な温度変化―。高齢者や障害者、幼児にとっては、家の中にも思わぬ危険が潜んでいる。このような危険や障害をなくすのがバリアフリー化。各住宅メーカーでもバリアフリーに配慮して住宅の細部を設計している。
 ほとんどの住宅メーカーは、住宅金融公庫が金利を優遇する▽フロアの段差解消▽廊下や部屋の出入り口などの通行幅の確保▽こう配の緩やかな階段▽浴室や階段への手すり設置―といった基準をクリアする住宅を販売している。
 「7、8年前からバリアフリー住宅への関心が高まり、現在はほとんどのお客さまがバリアフリー住宅を選ぶようになっている」と語るのは積水ハウス秋田営業所。同社は京都にある総合住宅研究所で住宅のバリアフリーを研究。実際に高齢者に使用してもらい、体の負担をできるだけ軽くする角度や設置場所、手すりの握りやすさを研究している。
 転落事故が起きやすい階段は、こう配を緩やかにし、踏み幅を20―25センチに設定。曲がり階段も歩行リズムを乱さず確実に方向転換できるように、1段目と4段目を幅広くした4段回りにすることを勧めている。
 このほか、押しやすい大き目のスイッチプレートや視覚の衰えを考慮した明るめの照明、トイレや風呂場の暖房など、細部にもバリアフリーの視点を生かしている。
 同社では「長年住める住宅にするには、将来に向けてのバリアフリーも必要」と指摘。階段や廊下などの壁に将来、手すりを付けられるようにあらかじめ壁を補強しておくことを提案している。
 住宅のバリアフリー化については県が平成11、12年度に実施した「あなたのお宅をバリアフリー化します事業」の事例をまとめた「高齢者・障害者のための住宅改修の事例―みんなで考える住まいづくり」を発行、県建築住宅課のホームページでも閲覧できる。
 公募した10戸のモデル住宅の段差解消や浴室改修などのリフォームプロセスをまとめたもので、県や市町村の補助、融資制度も掲載している。