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2001.09.28「住宅特集」
 
中古住宅/価格重視の傾向強まる 

秋田市保戸野の売り物件。中古住宅では価格重視の傾向が一層顕著になっている
  購入時は権利確認を
 「新築にはまだ手が届かないが、まずは一戸建てに住みたい」。安さが魅力の中古住宅だが、最近は転勤や同居などによる住み替え以外にも、リストラなど個人的な事情による売却が増え、供給過剰気味となっているようだ。

 瀧不動産(秋田市)によると、中古住宅を選ぶ際、以前にも増して「価格重視」の傾向が強まっているという。人気の価格帯は1500万円前後。しかし相場は、土地の広さが60坪(198平方メートル)ほどになると2000万円前後とされ、中心部に近い保戸野、泉地区や、幹線道路の整備で利便性が高まった広面、桜など駅東地区ともなると2500万円超の物件も珍しくないという。
 また最近は個人的な事情で急きょ手放される築10年未満の物件も目立つようになったが、これらも新築と競合する2500万円以上のものがほとんどのため、買い手がつきにくくなっている。

 中古住宅購入に対する金融機関の融資も、自己資金なしで借りられる「100%ローン」などが登場し、「買い時」には違いない。しかし「不景気で新築同様『踏ん切りがつかない』というのが買い手側の心情。今後、高い中古はますます売れない時代になる」と同社。
 秋田住宅流通センター(秋田市)が挙げる同市内の人気地区は、駅まで20分圏内にある八橋、手形、広面。また外旭川、土崎、将軍野など市内北部の地域を求める客も目立ち始めた。価格をみると「動きがあるのは、やはり2000万円以下の物件が圧倒的」で、それ以上になると売れ行きは急に鈍くなるという。
 購入する際に欠かせないポイントは「土地の境界などの権利確認」(瀧不動産)。購入者の大部分が、将来その土地での建て替えを視野に入れているが、「その土地を取り囲む道路の権利関係によっては、建て替えができない場合もある」と指摘。同時にガスや水道などの配管が他人の敷地内を通ってきている場合などは、将来の建て替えの際のトラブルにもつながりかねないという。床の傾きや外壁のひび割れなどのチェックももちろんだが、目に見えない部分こそ業者の協力を得て徹底的に調べることが、「安物買いの銭失い」にならない秘けつのようだ。
リフォーム/老後考え実用性優先 


和室の床の間を改造したクローゼット。使っていないスペースの有効活用が最近のリフォームの主流となっている

暖房・乾燥機を備え付けたユニットバス。断熱性に優れた構造が人気を集めつつある

  空間生かし収納に
 住み慣れた家を、低予算でより暮らしやすく―。景気低迷で新築・増改築に対する金融機関の融資審査が厳しさを増す中、今の家に長く住み続けるためのリフォーム需要が高まっている。最近は単なる修理・営繕にとどまらず、使っていない空間を収納スペースにつくり替えるなど、老後を意識して実用性を優先するスタイルが主流になりつつあるようだ。

 秋田市新屋の石井教さん宅では和室の床の間を活用し、押し入れ部分と合わせた間口2.5間分(4.5メートル)をクローゼットにつくり替えた。費用は約80万円、工事は5日で完了した。これまで室内につるしていたブティックハンガー3本分の衣類のほか、カバン類、寝具もすべて収納している。「床の間にはただホコリがたまってしまうばかりだった。もっと早くやればよかった」と石井さん。
 石井さん宅のリフォームを手掛けた秋田市御野場の工藤住建(工藤薫社長)は「こうした使っていないスペースを有効活用するのが最近のリフォームの傾向」と指摘する。「石井さんのようなケースのほか、居間とダイニングなどの間仕切りを取り払って広々とした一つの空間に仕上げるリフォームも多い」と工藤社長。
 同社が手掛ける工事ではこのほか、15年ほどがたつ「高気密・高断熱」の登場以前に建てられた住宅の床の補修工事が増えているという。原因は床下の湿気過多によるシロアリ被害。同社では「床下に限らず、住宅のあらゆる部分にとって最大の敵は湿気」として、リフォームを機に住宅各部の換気状況を再点検し、換気扇の取り付けや調湿材としての備長炭の利用を勧めている。
 秋田市泉の秋田リビングライフ(齊藤定男代表)がこの半年間で最も多く手掛けたのは、手すりの取り付けを含めたトイレの拡張工事。齊藤代表によると「定年前に老後に備えたリフォームを済ませる人が目立つ」という。
 同社は老後に備えたリフォームとして、暖房・乾燥機を備え付けたユニットバスを挙げる。冬に向け、徐々に注文も増えているといい、「ユニットバスの構造は断熱性に優れ、高齢者にも優しい。暖房や乾燥設備を取り付けることで、活用の幅はさらに広がる」と話している。