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2001.09.28「住宅特集」
 
地価/3年連続マイナス推移 



県内地価は緩やかな下落傾向にある=秋田市
大平台の分譲地
 

宅地の購買意欲の減退続く/プラスは河辺、仙北
 19日に県が発表した13年度地価調査結果(7月1日現在)によると、住宅地の平均変動率はマイナス0.4%と下落幅がわずかながら拡大。2年度にプラスに転じて以降、1%未満の上昇率で推移してきたが、土地取引件数が低調のため、11年度から3年連続のマイナスとなった。市部・郡部別でみると、市部ではマイナス0.3%(前年度マイナス0.1%)、郡部ではマイナス0.5%(同0.4%)とともに下落幅が拡大した。
 調査対象(県内69市町村)は前年度と同じ267地点。うち平均変動率がプラスになったのは、河辺町(0.6%)、仙北町(0.3%)の2町にとどまった。河辺町は国道13号沿いの住宅団地整備の影響があったとみられる。仙北町の場合は、国道13号への接続道路の整備に伴い利便性が向上したことによる。
 逆に平均変動率がマイナスとなったのは全体の半数近い33市町村(前年度31市町村)。特に能代山本、大曲仙北、湯沢雄勝地区での下落が顕著で、地域経済に大きなウエートを占める基幹産業の農林業が依然厳しい状況にあること、また新たな商業施設の出店などによる利便性の向上があまりみられなかったことが理由として挙げられる。
 瀧不動産(秋田市)がまとめた秋田市の住宅地の実勢地価(9月20日現在)をみると、取引価格はおおむね横ばいで推移。同社では「表面上はほぼ横ばいでも、実際は安くしないと取引が成立せず、最終的には下げざるを得ないのが現状」と説明。また本県の地価の下落について、「首都圏のようなバブル期の反動によるものでなく、景気低迷による取り引きの鈍化で、じわじわと下がり続けているのが特徴」と分析する。
 駅東、新屋地区に加え、外旭川などでも大規模な分譲が進み、秋田市の宅地は供給過剰気味。購買意欲の低下により、今後も緩やかな下落傾向が続きそうだ。

マンション/秋田市中心部/販売競争が激化/選択の幅が広がる 


戸建て住宅とは違う魅力を備えたマンション。秋田市
中心地の中通地区では競争が激化している。

利便性 快適さが魅力
 秋田市内では、ここ数年マンションの供給がコンスタントに続いている。通勤や買い物の利便性はもちろん、冬場の煩わしい除雪作業もいらなくなるなど、戸建て住宅とはまた違った快適さが魅力の一つ。中心地では業者間のし烈な販売競争が展開されているが、入居者にとっては選択肢が豊富となり、購入のチャンスが広がっている。

 地産トーカンは昭和63年以来、中通、大町、山王など市中心部で16棟のマンションを販売してきた。利便性などからまだまだ需要があるとして、同社は今秋から来春にかけ、山王、大町で新たな分譲を開始する予定。畠山満・秋田支店長は「仙台や盛岡が飽和状態になっており、次のターゲットとして秋田市への進出が相次いでいる」と分析。最近は40代のファミリー層に加え、高齢者の購入が目立つという。
 さらに中心部では、埼玉県越谷市のデベロッパー・リベレステが中通1丁目に地上30階建てのマンションを、大京が中通6丁目にシックハウス対応型の「ライオンズマンション中通第3」、菱金が中通3丁目に「ヴァンベール中通」をそれぞれ分譲するなど、供給過剰気味となっている。

 一方、こうした中心部の外に位置する泉や八橋、楢山といった住宅地に展開する業者もある。フナコシヤ(札幌市)は9年から「クルーザーバレー」シリーズを9年から展開、現在八橋に4棟目を手掛けている。「他社より設備、価格、仕様などグレードの高いものを供給したい」と船越谷一郎・東北支店長。中心地に比べて駐車場が確保しやすく、価格が一割程度安いなどのメリットがある。
 戸建て住宅を意識、従来のタイプよりも余裕のある広さを確保したマンションが増えており、秋田市でも“永住型”として購入する人も増えつつある。また、OLなど単身の女性が2LDKほどの広さの物件を購入するケースも目立ち始めている。バリアフリー対応はもはや当たり前で、ピッキング対策や、収納スペースを広げるなど、随所に工夫が凝らされている。マンション人気は今後も広がりを見せそうだ。
戸建て住宅/建て売りか、注文住宅か/互いのメリット検討を 


注文住宅、建売住宅どちらにしろ十分時間をかけて
検討することが大切=秋田市の添川

工法も判断材料の一つ
 一戸建てのマイホームを購入する場合、注文住宅か、建売住宅のいずれかになるが、それぞれメリット、デメリットがあり、よく検討することが重要だ。

 双方の根本的な違いは、自分に住まいを合わせてつくるか、さまざまな選択肢の中から自分に合った住まいを選ぶか―ということになる。注文住宅は、外観や間取り、デザインなどを自由に設計できる。建売住宅は、実際に建てられた現物を見て判断できることや業者とのやり取りが少なくて済むのがメリットだが、幅広い層の購入者を意識しているため設計はスタンダードなものが中心。
 建築工法としては、木造軸組、プレハブ、ツーバイフォー(2×4)などに大別できる。木造軸組は、日本で古くから行われているもので、在来工法とも言われる。設計の自由度が高く、増改築しやすいのが特徴。プレハブは、壁、床など主要部材を標準化、規格化。工場で生産したものを現場で組み立てるため、工期は比較的短くて済む。ツーバイフォーは、2インチ×4インチサイズの軸組材を使用し、柱を一切使わずに板と枠材で床、壁、天井を組み立てていくもので、地震に強い構造。
 工法は家の性格を決める大きな要素となるものであり、注文住宅の場合は、これが決まらないと発注先の住宅メーカーも決まらない。建て売りでも、どの工法による家なのかが判断材料の一つになる。各工法の住宅がそろっている住宅展示場や内覧会などに足を運び、実際に自分の目で見て、全体の住宅の雰囲気を直接感じ取るのも一つの方法だ。

 一方、最近の住宅の間取りなどの傾向はどのようなものなのだろうか。松美住宅資料館(秋田市)によると、ここ数年、浴室、洗面所、お手洗いなど、家族が毎日使用する場所のスペースを少し広めに確保する傾向が出ているという。さらに限られた面積を有効に使うため、できるだけ廊下を少なくする一方、キッチンは家族のコミュニケーションを図るため、独立型より対面型が好まれる傾向がある。子供部屋は2階に設ける家庭がほとんどだが、階段をリビング内につくり、子供の出入りや動きが見えるようにする家庭が増えているという。
 最近の住宅は、注文、建て売りにかかわらず、高機密、高断熱、高耐震性、バリアフリーなどが進んでいるが、これらの面も考慮して選ぶ必要がある。また資金的な面でも直接の建設費以外の諸経費を十分考慮に入れなければならない。
 いずれにしろ、住宅は一生に1度か2度の大きな買い物であり、十分時間をかけて研究、検討したい。